アンニュイな週末。嫁と娘が出かけた。チャンスの到来である。
ワタクシ、実はこうなることを予想していた。
話は前日にさかのぼる。
金曜日。ワタクシは朝から掃除・洗濯を念入りに済ませ、日本海軍の伝統にのっとりカレーを作る。家族で夕飯にカレーを食べ終わると、食器を洗い風呂を沸かして嫁と娘を風呂に入らせる。
お腹いっぱいで、風呂に入った2人は、早めにグッスリいびきをかいて寝る。
翌日、「しまじろうのワオ」を観るために早めに起きる嫁と娘。しまじろうを観ながら、適当に朝食を済ませると、大した家事もすることがなく、二人でどっか出かけようか?となって、チャリに乗ってどこぞに出かける。
ここにワタクシとネコだけの自由空間が誕生し、ミッションコンプリートとなる。このために、金曜日に必死に家事をしたのだ。
ブログのタイトル通り、ワタクシは自分の英知と才覚で、嫁を動かしたのだ!
インターネッツは世界を駆け巡り、ワタクシにすばらしい恩恵を与えてくれる。黎明期は、リアルプレイヤーという妙にリアルなソフトをパソコンにインストールして、
~バッファリングしています~
という表示をひたすらガマンしながら眺めなくてはならない精神修行のようなものであったが、時代は進んだものだ。
モニターにお気に入りの動画を六つくらい表示させて、この世の快楽のすべてを簡単に手に入れたワタクシは第六天魔王と化すのである。
この方法は、サラリーマンの旦那の場合だと実行するのはほぼ不可能となる。そのため、街中に金太郎と書かれた看板のお店に行くことになる。サワリーマン金太郎とはまた違う店なので勘違いしないでもらいたい。念のため。
ワタクシは昔、この金太郎の前にある小汚い雑居ビルの2階のオフィスでひたすら、ピップエレキバンみたいなシールを箱に詰めるという仕事をしていた。
平日の昼間っから、30~50代とおぼしき壮年男性がひっきりなし入店し、30分ほどで第六天魔王となって店から出てくる。
みなの顔は鋭気に満ち溢れ、今にも天に昇らんとしている。嫁と子供が家にいる侍達は、こうして鋭気を養う。平日の昼間から。
ワタクシは毎日、ピップエレキバンみたいなシールを箱に詰めながらこの様子を観察していた。
この国の侍は、色んなものを溜め込み過ぎている。無理せず吐き出そう。織田信長は欲望の頂点を極めて魔王となった。
早く信長の野望の最新作がプレイしたい。ワタクシの欲望もはち切れそうで抑えきれないのだ。