嫁を動かす

HOW TO WIN WIFE AND INFLUENCE PEOPLE

チャンネル権を手放さない姑にアツアツシチューを流し込んだ件

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明治23年11月29日、大日本帝国憲法下で初の帝国議会が開催された。しかし、議会は立法権を持たず政府の法律案に協賛する権利を認められていただけであり、その権限は弱かった。

 

そのため、昭和に入り大政翼賛会が成立すると軍部の暴走を止めることができず、議会としての地位は落ちていくこととなる。


アンニョイないい肉の日。ワタクシは半額シールの貼られたブラジル産鶏もも肉をスーパーでゲットして、中国産のなんか色の悪いニンジンと貰い物のサツマイモやらを鍋にブチ込んで、後はクレアおばさんに任せてクリームシチューを作った。

 

嫁と娘と意地悪そうなクレアおばさん(姑)を招集して食卓を囲み、家庭内での発言権は弱いながらも、今日も温かいゴハンにありつけたことに感謝した。

 

万世一系の娘氏は、統帥権を振りかざしシチューを食い散らかし、元首たる嫁氏は異常な食欲でバコバコシチュー流し込み、貴族院のばあさんは相変わらず塩気が強いとか頼みもしない演説を行っている。


会話の弾む楽しい食卓が20時を回った頃、蚊帳の外の元老がおもむろにリモコンを手に取り、サスペンスドラマの視聴を始めた。さっそく、平和な食卓に凄惨な殺人現場の映像が流される。

 

幼稚園の子供にとても観せられるモノではないので、ワタクシはすかさずテレビを切った。すると、ばあさんが顔を真っ赤にしてキレ始めてしまった。70過ぎてサスペンスドラマくらいしか楽しみがないことは同情するが、あまりにも大人げない老人である。

 

その後、平和な食卓は怒鳴り合い罵り合いの乱闘国会へと早変わりしてしまった。ワタクシも若手議員として、ゴラァババア!と売り言葉に買い言葉で参戦してしまい、その後一時間以上、ドラマ以上の凄惨な現場が広がったことは言うまでもない。


何が原因だったのだろうか?科捜研の女でも分析できないであろう原因をワタクシは尊敬するD・カーネギー先生の名著「道は開ける」に求めることにした。すると、そこにはいつも不満顔で孤独を訴えて、自分の望み通りにならないと心臓発作を起こす老婆の話が書いてあった。

 

世間には彼女と同様、忘恩や孤独や無視に苦しむ女性が無数にいる。彼女たちは愛に飢えている。しかし、この世で愛される唯一の方法は、自分から愛を要求しないことであり、返礼を期待せずに愛情をふりまき始めることなのだ。

 

「道は開ける」 203ページより引用

なるほど。BBAも愛に飢えていたのだ。ワタクシの愛情たっぷりのシチューを食べて満足してくれればいいものを、欲張ってチャンネル権まで手に入れようとして、失敗したのだろう。

 

BBAのチャンネル権に対する執着は激しく、リビングの一番大きなテレビを常に独占してサスペンスドラマばかり観ている。必然的に誰もリビングに寄り付かなくなり、嫁と娘とネコとワタクシは狭い寝室の小さなテレビでポケモンとかのアニメを観ている。

 

せっかく家族が増えて一緒に楽しくおしゃべりしながら、テレビを観ることもできるのに、BBAは一人で住んでいる時と変わらない寂しい状況を、自分で作ってしまっているのだ。


ワタクシは、どうすれば良かったのだろうか?BBAに今さら愛を与えたところで飢えた彼女は、愛をシチューのように飲み干しオカワリしてしまうだろう。正直、ワタクシの愛はもはやオーダーストップである。

 

ここに至っては、流れに身を任せ翼賛体制を敷くべきか?しかし、歴史をみる限り独裁は破滅に一直線である。時には、ダメなものはダメ!よくわからないけどとにかく反対!確かな野党が必要です!と抵抗する勢力も必要である。

 

話がよくわからなくなってきたが、ワタクシはできればBBAが自主的に引っ越してほしいと願っている。しかし、老人も長年の経験と勘でキケンを察知し、この事件以来、若干キモチ悪くすり寄ってくる態度を見せている。

 

元首たる嫁は、自分の希望でもあった実家暮らしに満足しているらしく、引っ越す気はさらさらないと強権を発動している。どうやらつまみ出されるのはワタクシのような気がしてきた。


大日本帝国憲法第30条には請願権について規定されている。国民がお上に対して苦情や要望をする権利を認めるというものである。

 

その条文には、 

日本臣民ハ相当ノ敬礼ヲ守リ別ニ定ムル所ノ規程ニ従ヒ請願ヲ為スコトヲ得

 

大日本帝国憲法第三十条

とある。国民は、相当の敬意と礼節を守って初めてお願いごとをすることができるよ!と書かれているのだ(ただし、叶えなくても良い)。

 

BBA呼ばわりしてしまっては、敬意もクソもあったもんじゃないと反省したものの、ワタクシの願いが叶う日はやってくるのだろうか。はたまた…